2014年7月23日水曜日

Magic lanternでCanon一眼レフを使った全画素読み込みサイレントシャッターに対応!(制限あり)


Magic lanternチームがまたやってくれました!

2016.02.08更新:コンパイルなどしなくても良くなったため手順を変更しました

なんとCanonの一眼レフを使って全画素読み込み対応のサイレントシャッターに対応したそうです。
まだまだ開発初期段階なので分からないことだらけですが、次のような問題が解決できそうです。

■解決される課題:

・タイムラプスや画像合成などで大量の写真を撮るためシャッター回数を消費してしまう

・音を出せない環境で写真を撮る必要がある

・遠距離にある被写体を撮る時のミラーショックが気になる

・マクロで被写体を撮る時のミラーショックが気になる

・シャッターが消耗していてこれ以上写真を撮ることが出来ない(ERR20など)

・以前のサイレントピクチャーモードの解像度では解像度が低すぎる

■今現在の制限事項:

・一番速いシャッタースピードが1/40sec程度。(通常の写真と比較しブライトネスから得た大まかな見積もりで、通常の写真とはメカニカルシャッターを使って撮った写真のこと)

・長時間露光は15secまで(長時間露光はカメラを壊してしまうため)

・最速の取り込み時間:EOS 5D mark3で220ms、5D mark2で320ms。これはダミーの読み出し(恐らくバイアスフレーム:露光なしで画像読み込みしてノイズを検出)も含む。

・今のところは、使用用途はタイムラプスと中長時間露光に限られる(動く被写体はダメ)

・間欠撮影を行うときは、10または15秒おきに撮ることを推奨(これより早くはダメ)。DNGファイルをカメラが保存するのが遅いため。

・フォトモードでは、設定に関わらず露出は最大になりがち。。露光シミュレーションが理由(解決するにはExpo Overrideを有効にする)

■インストールの方法:

Magic lantern(coreとsilent.moの両方)をfullres-silent-picsブランチからコンパイルする。5D3-123バージョンは、2つのブランチを自分のPCでマージする。
導入するのはもう少し待って、ちゃんと機能が統合されるまで待ったほうがいいです。

→今現在はこちらのリンクの手順でインストールするとサイレントシャッター対応のモジュールが含まれます。
http://vidiot5.blogspot.com/2016/02/canon-eos-5d-mark3magic-lantern.html
Magic lanternをインストールしたら以下の手順に従って設定して下さい。


 Modulesタブ(タブ名は左上に表示)にあるsilent.moを選び、SETボタンをクリックしてOFFからONに変更し、本体を再起動します。




 再起動後、Shootタブを選び、SETボタンでOFFからONに変更し、Qボタンをクリックして詳細設定画面に遷移します。



ジョイスティックの左右でSilent ModeからFull-res(全画素)を選択します。File FormatはDNGが扱いやすいと思いますのでDNGを選択します。

この後カメラ側でレンズをマニュアルフォーカスに設定します。

■サンプル動画

サイレントシャッターでシャッターカウントを消費する事なく撮影したタイムラプス動画をご覧下さい。もう息を飲む美しさです


■その他:

シャッタースピードが遅いので昼間に撮影するときは可変NDフィルターを用意したほうがいいです。
よくある中国製の安いものでは使い物になるレンジが限られているので、ここは投資の意味もこめて
性能のいいものを購入することをお勧めします。